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一昨日、残業を終えて、夜10時過ぎに帰宅すると、大きなクール便の発泡ケースが届いていました。先日、遠方の知人から「珍しい物を送るので、金槌を用意して。」とメールが入っておりましたので、すぐ合点がいきましたが、胡桃でもやって来たかと蓋を開けると、、、、
ぎゃー!! 何百という見慣れぬ巻貝がぎっしり。何物だ、こいつらは???


さっそく御礼かたがた食べ方と名前を伺うと、「金槌で殻を割って刺身、名前はヨナキ」ですって。さてと、明日からも残業続き、家人も出かける。まだ、生きているにしろ、漁獲されてから少なくとも4日以上は経っているし、近所に配るにしても、ここら辺りは食に関しては保守的。
やるしかない。一部を今夜中に刺身で頂き、とりあえず、残り(と言っても95%以上になりましたが)をボイルして、明日から時間を見て、身を取り出していこう。と言うことで、ボイル後、冷まして一旦冷蔵。
あ、そうそう、この貝の和名を調べてみましたが、どうやら「ナガニシ」か「コナガニシ」のようです。

瀬戸内の西部には両種が住んでいるようなので、この何百という集団の中には両方が混じっているかも知れません。この地域以外では石川県辺りでも食べられているようです。なんで「ヨナキ」と言うのかわかりませんが、「夜泣き」や「夜鳴き」の字も使われることから、夜になるとなにか音を出すのでしょうか?なお、生の肉は色合といい、食味といいサザエそっくり。ただ、内臓は肉食性巻貝特有の渋みとえぐみが強いので食べられません。
茹でてしまった後に、『内臓の臭みが肉に移るので、殻から身を取り出し、肉だけを湯がくこと。』なんて、書いてるサイトも見つかりました。 もう遅いよぉ~。
【日を改めて】
茹でたヨナキ貝から爪楊枝で身を取り出し、内臓を一つ一つ丁寧に取っていきます。最後によく洗って、二次処理が終了。内臓ごと茹でたので心配だったのですが、味見してみると案ずるに足らず、肉自体には臭みもなく、若干残る辛味が良いアクセントになっています。
まずはワサビ醤油で頂きます。紅白の綺麗な身ですね。実に食欲をそそられる色合いです。


茹でた方が生の時より、むしろ甘みが増し、硬さも適度になって美味しく感じます。
続いて、辛子酢味噌をかけてみました。お相手はみちのくの里の幸、オカヒジキです。日本の東西の食材が出会いました。

狙い通り、辛子酢味噌との相性はバッチリでしたが、淡白で肉質が良いので、何にでも合いそうです。
みちのくでも沖合では殻ツブ(ヒメエゾボラ、エゾボラ)、アワビツブ(モスソガイ)、磯辺では以前にも紹介しましたツブ(レイシガイ)などが獲られ、食べられていますが、このヨナキ貝のように西日本ならではの海の幸はそうそう頂ける物ではありません。地元ではごく当たり前の食材が他の地方では珍しいなんてことはよくあるものです。他地方の知られざる食材を味わえるのは食いしん坊にとっては何よりの喜びです。
どうも、ありがとうございました m(..)m

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