ニシンの山椒漬け(漬け込み編)
カテゴリー: 料理:水産加工品
山椒の葉が大きくなり、待ちに待ったニシンの山椒漬けの漬け込みです。毎年この季節が来るのを楽しみにしています。この山椒漬けは日本酒の肴としてはトップクラスではないかと信じておりますが、その味わいは、完成した時に説明しましょう。今日はまだ、漬け込みの段階ですので。
ニシンの山椒漬けが生まれたのは福島県の会津地方で、新鮮な魚に恵まれなかった昔、乾物である身欠きニシンを美味しく食べる方法として、また、農繁期の常備菜としてどの家でも大量に漬け込んだとされています。山椒漬け専用の角鉢も焼かれていたそうです。
最近市販されている身欠きニシンは生干しに近い柔らかいものが多くなっており、以前のようなカチカチのものはあまり見られません。
これはソフトタイプの身欠きニシンです。7尾分で600円でした。
まず、身欠きニシンを米のとぎ汁に1昼夜浸します。(ハードタイプは3日間)
コメのとぎ汁はニシンの余計な脂を取ってくれます。かつては多少酸化したものでも食べざるを得なかったものと思われ、この前処理は重要だったのでしょう。戻したらよく洗って、付着する鱗を取り除きます。
次に山椒とニシンを容器に交互に重ねていきます。
醤油、酒、酢(2:1:1)に味醂で甘みを付けた調味液を注ぎ込み、鷹の爪(赤唐辛子)を入れてから、ラップで表面を覆って上まで液が回るようにします。


1週間から10日で柔らかくなり、味も染みます。そのまま切って酒肴やおかずに、また、さっと焙っても乙な味です。 身欠きニシンはかつて、北前船で全国に運ばれ、内陸部の貴重な動物性蛋白源とされていたようです。調理に手間が掛かりますが、乾物をこのような秀逸な一品として創製できたのは先人達の努力の賜です。なお、京都では甘辛く炊いた身欠きニシンを乗せた「にしんそば」や京野菜との煮物である「にしんなす」などが誕生しました。
完成が楽しみです。美味いお酒を仕入れておきましょう。 → 完成編へ
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