生メカブの炒め物二品
カテゴリー: 料理:海藻
もうすっかり春になったかと思うと、冬に戻ったような寒さの朝もあって、体の順応が大変です。でも、そんなこと言ったら、野外で生きる動植物に笑われてしまいますね。
庭のクロッカスも黄色に続いて、紫も咲き始めています。
やがて、白いクロッカスも咲くでしょう。同じ花でも暖かさの感じ方がずいぶん違います。
さて、今日も美味しそうな生メカブがあったので、買ってきました。鳴門ワカメの偽装事件があって以来、三陸産ワカメは急騰を続けているとのことですが、メカブは近くのスーパーでも2株で150円位で安定しています。今日はメカブを使った炒め物を二品作ってみます。
最初は和風の炒め煮です。副材料はありません。油も使わず、調味料だけです。
今日、スーパーでメカブをそばつゆで炒めると美味しいよと言われたのですが、市販のそばつゆは扱いを間違えると甘くなりすぎます。そこで白だしで旨味を加えながら、酒、醤油、味醂で調味したいと思います。
フライパンで小口に切ったメカブを炒めていきますが、この時、酒をしゃーっと回しかけます。
炒めるというより、酒の蒸気で炒め蒸す感じです。色が緑に変わったら、醤油、味醂で味を決めて出来上がりです。
七味唐辛子を振って、天に長葱の細々を盛りました。
これは、ご飯はもちろん、薄味にすると酒の肴に最高ですね。トロロにするとどうしてもご飯に合わせたくなりますが、これはそのままで良い酒肴となります。鮮やかな緑が加熱しすぎで消えないように注意して下さい。
続いて、中国料理をイメージして、メカブの五目炒めです。副材料に海老と玉子と長ネギを使います。
胡麻油、ニンニク少々と五香粉で香り付けし、オイスターソースで旨味を出すつもりだったのですが、あいにく、オイスターソースが切れていて、急きょナンプラーの登場です。なお、玉子は事前に炒り卵にしておきます。
メカブ、海老、長ネギは2cm程度の細々に切っておきます。胡麻油でニンニクの微塵切りを炒めて香りを出し、材料を炒めていきます。
材料に火が通ったら、炒り卵を加え、ナンプラー、塩、胡椒で味を整えます。ナンプラーを入れすぎますと少しタイ料理っぽくなってしまいます。
ハイ、でき揚がりをご飯にかけて、オーバーライス仕立てにしてみました。
メカブの粘りが他の具をまとめ、ご飯とも良く馴染みます。まったく和風を離れた味わいに仕上がりました。ナンプラーのお陰で東南アジアの香りも若干取り込みましたが。^^
最近、健康ブームと鳴門ワカメの偽装事件(中国産)もあってか、宮城でも三陸の生のメカブやワカメが人気のようです。これはいいことですね。安全でしかも輸送で疲れていない新鮮な食材が地元で消費されるのがベストです。無駄なエネルギーをロスしなくて済みますし、何より体によろしい。
それにつけても、いつまで経ってもなくならない食品の偽装事件。安い外国産や違う食材を高級品やブランド品に偽って暴利を得る加工・流通業者。カキ、牛肉、比内地鶏、ワカメ・・・だけではなく、この度は西日本の高級魚クエ(アラ)に石巻に水揚げされたアブラボウズ(ギンタラの一種)が使われていたとか。
地元でクエと呼んでいるから(実は最近のこと)とかラベルにクエと書いてあったからとか弁明している水産卸会社や老舗の日本料理店って、本当に魚のプロなのでしょうか? 恣意的じゃないとしたら、魚を見分ける目がないと言うことになりませんか? 結局、また、消費者が高いお金を出して偽物を食べさせられていたことになるのに・・・
我々消費者もこのような国民を騙し、健康をも犠牲にする業者をすぐに忘れたり、水に流したりしている限り、食品や 浜の真砂は尽きるとも 世に偽装の種は尽きまじとなってしまいますね。原材料表示の適正化と厳罰化とともに消費者も偽装をした業者からは食品を買わないようにしましょう。

