みちのくの旬味わらびたたき

カテゴリー: 料理:山菜・筍・茸

 ご近所の方がワラビを採ってきたそうで、少しばかりですがとお裾分けを届けてくれました。ありがたいですね。さっそくアク抜きをしておきましょう。と、アク抜き用のを切らしておりました。多少味わいは変わりますが、今回は常備してある重曹でアク抜きをしてみました。アク抜きの後は秋田や山形でよく食べられているわらびたたきを作ってみましょう。山椒の香りが利いてご飯が進む逸品です。

 

 

 

 お裾分けのワラビです。穂先が子供の拳のように見えるところから童手(わらべて)が変化してワラビになったとか。
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 そういえば、ワラビの地下茎から取った澱粉でワラビ餅が出来るんです。いまは他の澱粉を使っているのでしょうね。そういえば、毎年、夏になるとワラビ餅の販売車が仙台の街中を凱旋するのですが、最近、あの「わらびぃ〜餅、冷たぁ〜くて、美味し〜よっ。早く来ないと、いっちゃうよっ!」を聞いていないような気がします。ただの加齢による物忘れでしょうか?

 

 

 

 ワラビは美味しいのですが、アクがとても強いのです。発癌性もあると言われていますのでしっかりアク抜きを施します。
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 今回は重曹を使います。我が家では食器用の洗剤替わりに重曹を使っていますので、いつでもたくさん置いてあります。あ、そうそう、二日酔いで胃がむかむかする時や胃酸過多気味の時に重曹を水に溶かして飲むと効きますよ。

 

 

 

 まず、ワラビをバットか金属の洗面器に並べ、一束当たりに大さじ一杯くらいの重曹を振りかけます。続いて、ワラビが浸るくらいの熱湯を回しかけます。
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 採ってきたばかりのワラビには細かい粉ような毛が付いていることがありますので、事前に水でよく洗って落としておいて下さい。

 

 


 

 熱湯を被せましたら、落とし蓋をしてワラビを沈め、このまま一晩放置します。
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 そうしますと目を疑うくらいに濃い緑青色のアク汁なっているはずです。すごい色ですね。

 

 

 

 これを綺麗な水に置き換えて、2時間ほど仕上げのアク抜きをします。
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 途中で水が色付くようでしたら、換水して下さい。ワラビも濃い緑青色でアク汁の色になっていますが、食べてみるとすっかりアクが抜けて穏やかな味となっています。こうなれば、お浸しや煮物、和え物で美味しく頂けます。

 


 

 

 今日はわらびたたきを作りますので、アク抜きしたワラビを30秒ほど熱湯に入れて柔らかくします。
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 こうしますと叩きやすく、粘りも良く出るようになります。

 

 

 

 

 その後、擂り粉木で叩いていきます。叩き込んで潰れてきましたら、今度は包丁で刻みます。
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 この過程でかなり粘りが出てきたら成功です。ものによって粘りが弱い時もありますが、それでもワラビですので食べられます。ワラビに限らず、叩きを作る時は刃厚の出刃包丁に限りますね。刃自体の重みで筋もガンガン断ち切っていきます。

 


 
 

 

 ここで合わせ味噌を作ります。刻んだ山椒の葉(木の芽)と味噌、味醂を良く摺り合わせます。これに叩いて刻んだワラビを加えて、さらに摺り合わせます。
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 山椒の葉の替わりに生姜大蒜で作ることもありますが、山椒の若葉はこの季節ならではなので、是非とも調達してみて下さい。甘さは好みで加減して下さい。私は山椒の香りが大好きなので山盛り使いますが、通常はこの半量くらいでしょう。

 

 

 

 

 

 出来上がったわらびたたきです。これを舐めながら酒を飲むのも佳し。
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 トロロのようにご飯で食べるも良しの優れものです。
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 見てくれはともかく、味わいは粘りのある木の芽味噌のようでもあり、山椒風味のトロロのようでもあり、不思議な美味しさなんです。山椒の香りが実に清々しいんです。今回は十分に叩いてペースト状に作りましたが、粗めに刻んでワラビの歯応えを残しても美味しいですよ。

 

 

 

 

 山形や秋田では山菜や海藻、野菜を細かく叩いたり刻んだりして食べることが多いですね。有名なだしギバサ、山菜のミズもよく叩いてトロロのようにして食べます。考えてみると、これはみちのくや日本に限ったことではなく、人類は食材を細かくして口当たりをソフトにして食べる傾向があったようです。穀類から粉を作り、パンや麺類に発展させたことやハンバーグやミートローフのような挽き肉料理が世界で好まれていることなど食材を細かくして食べる過程で様々な料理を発見して定着させていったのでしょう。そうそう、日本の蒲鉾も保存が目的であったにせよ世界に誇れる叩き擂り潰し料理でしたね。

 

 

 

 

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