果実酒界の女王ガマズミ酒
カテゴリー: 料理:野菜・果物
果実酒というと梅酒があまりに有名で、とりあえず、これだけは毎年作っておられるご家庭は多いのではないでしょうか。これが長じると、イチゴやレモンから始まりカリン、ビワ、各種のベリー類、さらには天然の野イチゴやサルナシなどにと発展してしていきます。
さらにはまると、キンモクセイなどの花やショウガやウイキョウなどの根、サルノコシカケなどの茸類にまで手を伸ばすと、もう果実酒ではなく本草酒の領域に踏み込みます。私はまだ未体験ですが、その先は冬虫夏草やマムシにまで到達するともう薬酒の世界が展開します。
一時は30種類ほどの本草酒をストックし、床下収納に大小のビンがひしめき合っていましたが、いくら身体によいとはいえ、いつでも酒があるとついつい飲み過ぎて、かえって身体を悪くしているのでは思い、しばらく止めていました。
9月中旬に戻りますが、裏山を散歩している時に真っ赤に熟したガマズミの実を見つけてしまいました。ガマズミはスイカズラ科の低木でほぼ全国の野山に自生します。そぞみと呼んでいる地方もありますね。秋には米粒ほどの実を房成りに付けますが、果肉は薄く、酸味も強いので、以前は山で喉が乾いた時にちょっと口に含む程度のお付き合いでした。
ところが、この実の果実酒(ガマズミ酒)は作ってみて驚いたのですが、自分の中では最高峰にランクされます。あの芳香が蘇り、どうしてもまた漬け込みたい気持ちが押さえられませんでした。
9月中旬に裏山で見つけたガマズミの実。
房成りになってますが、枝から外していくのがちょっと面倒です。
何とか、両手いっぱいほどに集まったガマズミの実。35度のホワイトリカーに漬け込みます。

集めた実はよく洗って、埃や小枝を取り除き、水分を拭き取って乾かします。通常、果実酒には氷砂糖などの糖分を加えますが、私は使いません。ベト付いた感じが嫌いなのと果実の持つかすかな甘さを感じ取りたいからです。
【2ヶ月後】
床下収納で2ヶ月の眠りに付いていたガマズミ酒。今(11月23日)、目覚めの時を迎えました。

この澄みきったルビー色の美しさ。イチゴやベリー類とは異なった神秘的な色彩です。何よりもその清々しい香り。まるで高原を吹き抜ける風のような爽快感があります。程よい酸味と仄かな甘味。これこそ、果実酒界の女王として他の追従を許さない気品に溢れる果実酒です。
もう今年は時期を過ぎましたが、ガマズミの実は野山をよく探せば見つかります。来年是非トライしてみて下さい。自然が創り出す野趣の中の気品を知ることなしに果実酒は語れません。^^


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