仙台雑煮の焼きハゼ作りを見学(松島@宮城)
カテゴリー: 紹介:加工食品・調味料
仙台の雑煮はいつの頃からか焼き干しのハゼでだしをとる習慣が伝承されてきました。現在でも年配の方はハゼだしの雑煮で正月を迎えます。今年はハゼ釣りに2回しか行けず、雑煮用の焼きハゼを作りそびれていました。そこで焼きハゼを作っている旧知の漁師さんの所へ買いに行ってきました。ついでに邪魔とは知りながら、製造工程の一部始終を見学してきました。^^
松島町磯崎の菊地水産です。活魚やカキも扱ってます。
看板も年季が入ってますね。少なくとも30年以上は焼きハゼを作ってますからね。磯崎の直売所が建ち並ぶ海岸通りから少し中に入ったところにあるので、分かり難いかも知れません。
今日は450尾のマハゼが漁獲されたそうです。菊地さんが黙々と串を打っていきます。

ハゼは刺網で漁獲するそうで、前日に仕掛けた網を夜明け前の3時頃には揚げるそうです。その後、ハゼを網から外して夜明けを迎えます。
この串は先代の手作りだそうで、長さ太さの隅々まで意味があります。

菊地さんはハゼの鱗や内臓を取らずにそのまま串を打ちます。味の拘りだそうです。串の先端は尾鰭の数cm手前で止めます。これにも重要な意味が・・・。1日に作れる焼きハゼの最多尾数は600尾だそうです。
炭は杉の葉で熾します。熾き火になるとハゼを焼き始めます。

最初に背側から焼いていきます。そうしますと、尾が上に反って固まります。この時、串の打ち加減が反り具合を左右します。
決して黒く焦げさせてはなりません。黒い焦げはダシの香りを劣化させます。あくまでも飴色になるように。

壮観ですね。焼きハゼのトンネルです。背側、左右側面、腹側の4面を小一時間かけてじっくり焼いていきます。
焼き上がったハゼは風乾された後、大きさ別に選別されて、出荷されます。

焼き上がりで22cm以上の特大から1cmごとに大、中、小、小小、3小、4小となります。今年はサイズが小さく、特大はほとんどないそうです。20cmの中サイズ10尾で2500円くらいですが、詳しくはお問い合せ下さい。
10尾をワラで編んだ仕様も伝承されています。これが伝統的な本来の焼き干しハゼのスタイルです。

焼きハゼは前方に傾斜した姿勢で束ねられていきます。この時、尾が上に反っていると勢いが出ます。雲間から急降下する龍のようにも見えます。それにしても、焼きハゼをよく見ると凄まじい顔をしています。大切に感謝して食べてあげるから勘弁してくれな。
なんとオオガイ(マルタ)の焼き干しも作っていました。右はちょっとグロっぽいですが、アナゴの焼き干しです。
ハゼよりオオガイの焼き干しの方が好きな人がいて、特別に作っているそうです。どんなだしが出るのだろう。アナゴの焼き干しは少し分けてもらってきましたので後日、その味わいを報告いたします。
これで何とか今度の正月もハゼの雑煮で新年を迎えることが出来そうです。ハゼだしは鄙びた味わいですが、永年、仙台人が受け継いできただけの深さがあります。このような地方ごとに伝えられてきた味は、その地の資源とともにいつまでも残していきたいものです。
菊地水産
- 所在地 :宮城県宮城郡松島町磯崎字磯崎91-3
- 電話 :022-354-4212
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