鉄板系の変わり粉もん(コナモン)
カテゴリー: 料理:穀・粉類
粉もんについての考察です。長くなるかも知れません。お急ぎの方はスクロールして料理のところからお願いします。
粉もん(コナモン)とは、粉を使った料理の総称で関西を中心に広まっている呼び方です。放る物がホルモン、本当の物がホンマモンの世界です。あ、サエモンは違いますよ。^^
コナモンはお好み焼きやたこ焼きが主流であるのは異論がないのですが、うどんやラーメン、パスタにパンまで含めてコナモンだとしているのは総花的すぎて深い探究や活動が出来ないのではと思います。麺類やパン類だけでも奥が深すぎるのに、粉を使えばすべてコナモンでは米食に対する粉食に相当し、相手が巨大すぎるように思えます。敢えてそれを提唱している背景には粉の消費拡大を目途としている粉屋さんがいるのではと疑りたくなります。もしかしたら、アメリカの指金か・・・・考えすぎですね。^^
私的な考えですが、コナモンという言葉自体が関西弁であり、関西で花開いた粉食文化、すなわち、お好み焼きやたこ焼きなどの鉄板・型焼き系統の小麦粉料理に限定すべきと思っています。もし拡大するにしても、食べる直前に小麦粉を水分で溶いて、焼くなり煮るなりといったスタイルの料理に留めた方が粉食の実質がわかりやすく、関西のコナモン文化に親しみが湧きます。
いずれにしましても、粉もんの本場は関西以西であることは変わりません。関東にもお好み焼きやもんじゃ焼きが、さらに東北地方にかけては、どんどん(どんと)焼きがありますけれど、関西のような多様な発展を見ていませんし、こちらにも関西流の粉もんが普及し始めています。そのような中で、関西にはない関東で生まれた粉もんもいくつかあります。その一つは、近年リバイバルで多様な具材とともに流行してきたもんじゃ焼きですが、その他にもマイナーながら面白い粉もんがまだあります。
浅草に染太郎という老舗のお好み焼き屋さんがありますが、この店の名物にパンカツと しゅうまい天というのがあります。東北地方では聞き慣れない食べ物だと思いますが、発想が面白く、味もそこそこ美味しいので以前から紹介したいと思ってました。
両方ともトンカツや焼売が食べたいけれど、肉がまだ高かった昭和初期に少量の挽肉を溶いた粉でダミーを作り上げたのです。だったら、揚げたり蒸せば、より本物に近くなると思われますが、そこは天板焼き屋さんの意地でしょう。その辺の心意気がこの粉もんには込められており、それが新しい料理創造のエネルギーとなったのです。
それでは、関東が元祖の粉もんを楽しみましょう。最初に、パンカツをご紹介します。主な材料は小麦粉、豚挽肉、パンとパン粉です。塩胡椒で軽く味付けます。

生地の材料を水(またはダシ)で溶いて混ぜ合わせて、ぽったりとするくらいにまとめます。パンは8枚切りくらいの厚さが良く、それ以上に厚いとボリューム感は出ますが、カツらしさがなくなります。
ホットプレートに油を塗り、パンを乗せて弱火にします。パンの下側が熱くなったら、ひっくり返して生地を塗り、パン粉を一面に振っておきます。

生地が熱で少し固まり始めたら、鉄板に油を足してから、裏返します。染太郎では大量のラードで揚げるように焼いていきますが、ここは我慢して少量のサラダ油で焼いていきます。反対側にも同様に生地を塗り、パン粉を振ってから裏返し、両面とも焼き上げます。
焼き上がりましたら、トンカツソースを塗って、マヨネーズと青のりで化粧すれば出来上がりです。
必ずしもトンカツと同じ味とは言いませんが、他の粉もんとは異なる肉料理の味わいがあります。全く不思議な食べ物です。
トンカツの味なら、こんな食べ方もありでしょう。千切りキャベツを乗っけてみました。
続いて、しゅうまい天です。焼売の味がする粉もんです。なぜ天が付くのかはわかりませんが、江戸のお好み焼きメニューは野菜天やげそ天などと天を付ける店が多々あります。
主な材料は挽肉、小麦粉と微塵切りの玉葱、下ろし生姜少々と拍子木に切ったお餅です。生地はパンカツの時と同様、よく混ぜて、ぽってりとするくらいの硬さにしておきます。

味付けに塩胡椒と香り付けに胡麻油を少々加えます。染太郎ではニンニクを入れるようですが、生姜の方が焼売っぽいです。
まず、鉄板の上に餅で四角く、土手を作ります。これに生地を少しずつ流し込んで行きます。

溢れる寸前まで流し込み、生地が固まったら裏返して、さらに焼きます。
こんがりと焼き上がるといい香りがしてきます。これは焼売のように、醤油と辛子で頂きます。

本当にこれは焼売の味がしますよ。肉と玉葱と生姜の香りが条件反射で焼売を連想させます。餅とのマッチングもベストですね。これは画期的な料理だと思います。
最後に正統派のお好みも食べたくなります。関西のお好み焼きは大阪のぼてじゅうに代表される混ぜ焼き式と広島の焼きそばを入れた重ね焼き式(モダン焼き)に大別されます。どちらも好きなのですが、重ね焼きの方が様々な味や食感が楽しめ、キャベツの甘さも増すように感じます。
で、留めの広島式重ね焼き(モダン焼き)です。具は基本の豚玉です。

久々に粉もんを楽しみました。鉄板系粉もんは東北地方では冒頭に触れたましたように、どんどん(どんと)焼きとして広がりましたが、あまり発展はしなかったようで、後に関西系粉もんが広まるようになっています。みちのくは食材に恵まれた地域ですので、みちのくなりの粉もんを創造できる可能性がありますね。



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