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中年サラリーマンが杜の都仙台を中心に美味しくて心に染みる食材や料理店を求めて食べ歩きます。休日には畑を耕し、食材の調達に海山にも出ることも。
サエモン@みちのく仙台~美味究真~
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柚餅子(ゆべし)を作る
カテゴリー: 料理:野菜・果物
宮城は自生の柚子の北限とも言われており、栽培されている地域も県南や県北でも海岸部とかなり限られています。そのためか柚子を使った菓子類はほとんど見かけません。宮城で柚餅子(ゆべし)というと、醤油が味のベースの四角い胡桃ゆべしか胡麻ゆべしが一般的で、少なくとも柚子釜に詰まった柚餅子は作られていないと思います。
本来の柚餅子は、柚子の中身を繰り出して、それに味噌、砂糖、柚子果汁、上新粉などを練り合わせたものを詰めて蒸し上げ、乾燥させて作ったものです。かつて、武士や商人が旅の携行食として用いていたとも言われています。
さて、このブログの最初の記事(柚子胡椒)で取り上げたのが、庭の柚子だったのですが、今年はクロアゲハの猛攻にも合わず葉っぱもよく繁ったせいか、着果がよくてたくさんの実を付けました。そのため、例年より個々の実が小さくピンポン球~ゴルフボールくらいになってしまいました。それならそれで一口柚餅子を作ったら可愛いのではないか思い立って、トライしてみました。
庭の柚子ですが、小粒ながら50個くらいは実ってます。柚子胡椒にする分を残して全部収穫してしまいました。
数が多いとかなり手間なのですが、上部を切りって中身をスプーンで繰り出します。いわゆる柚子釜を作るわけです。
この時、蓋と椀がバラバラにならないように組み合わせておきます。取り出した柚子果肉からは果汁を絞っておきます。
材料は柚子釜の他に味醂、仙台味噌(赤)、赤だし味噌、柚子果汁、上新粉、白胡麻、胡桃です。
それぞれの分量は柚子の大きさにより、一定ではありません。面倒でも柚子釜に約6割程度水を入れ、その容量の個数分を全容量として計算しましょう。材料の比率ですが、あくまで参考として、ピンポン球サイズ24個分(約500ml)の場合は、、、
味醂・・・・・・・・・・・半カップ
赤だし味噌・・・・・・200g
仙台赤味噌・・・・・200g
柚子果汁・・・・・・・大さじ3
上新粉・・・・・・・・・大さじ2
白胡麻・・・・・・・・・・80g
胡桃・・・・・・・・・・・・60g
一度、全容量の水を鍋に入れ、出来上がりのボリュームを把握しておくか、目盛り付きの鍋を使用して下さい。
はじめに白胡麻と胡桃を併せて、粗く刻んでおきます。鍋に味醂と味噌を入れて艶が出るまで練っていきます。
次に上新粉と柚子果汁を加えて、ネットリするくらいの硬さにして下さい。最後に刻んだ胡麻と胡桃を加えます。
柚子味噌が冷めたら、柚子釜に詰めていきます。蓋を被せて、蒸し器で約30分蒸し上げます。
左の写真の手前の2個は柚子味噌が見えるように多めに入れてあります。これくらい入れますと蒸している途中でこんもりと吹き出します。必ず60%位して下さい。
蒸し上がったら、よく冷まして、ざるなどに並べて乾燥させます。右の写真は3日経過したものです。表面は乾いてきました。
通常この後、一つ一つ和紙に包み、軒先に吊して乾燥させるのですが、乾燥の経過を観察したいので、このまま、埃が掛からないように紙を被せて日陰で乾し上げていきます。
完全に乾燥するまでには、1ヶ月以上かかるでしょう。従って、来月のお彼岸の頃には試食できるものと思われます。本来、12月頃につくって今頃には完成させるのでしょうが、少し出遅れました。柚餅子はお茶請けばかりではなく酒肴としても適していますので、出来上がりが楽しみです。


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