昨日、保存食品の棚を整理していましたら、奥の方から消費期限を3ヶ月過ぎたココナッツミルク缶が発掘されました。いつ買ったものかも定かではありませんが、グリーンカレーを作るために買って置いたものでしょう。消費期限には安全係数も掛けてありますし、なにより大切なのは自分の鼻と舌です。ん、問題なし。さっそく使ってしまいたいのですが、グリーンカレーだとハーブ類がまだ十分に育っておらず、タイの調味料もかなり切らしています。
グリーンカレーより簡単に出来るのがトム・カー・ガイです。鶏のココナッツミルク・スープのことで、日本だと豚汁を作る感覚ですね。とは言っても、ただ、鶏をココナッツミルクで煮れば良いというものではりません。トム・カー・ガイを特徴付ける主要な構成要素は以下の通りです。
プリッキー・ヌー | 激辛唐辛子 |
バイ・マックルー | こぶ蜜柑の葉 |
カー(ガランガー) | 南姜(タイの生姜) |
トラ・クライ | レモングラス |
ホムデン | 赤分葱の球根 |
パクチー | 香菜(コリアンダー) |
マプラーオ | ココナッツミルク |
ナンプラー | 魚 醤 |
これらの中でも日本の食材で代用してもあまり影響がないものもありますが、抜けてしまうとタイ料理らしさを感じられなくってしまうものがあります。それは香りの柱であるレモングラスとコブミカンの葉です。
トム・カー・ガイに不可欠なレモングラスとコブミカンの葉です。

レモングラスは我が家でも栽培していますが、露地では越冬が出来ないため、冬期は切り詰めて鉢に上げて室内で育てます。今月中旬に畑に戻したばかりで、まだ、大きくなっていません。夏になれば、ススキのように葉を広げるのですが。そこで、昨年の鉢揚げの時に切り取って乾燥させた葉っぱを補います。コブミカンの葉は以前買って置いた乾燥物が少し残っていましたので何とかなりました。
その他の材料であるプリッキーヌーは鷹の爪に、カーは生姜に、ホムデンは玉葱などに置き換えても大丈夫です。香りの構成要素であるレモングラス、コブミカンの葉、生姜、大蒜、玉葱、コリアンダーシード、胡椒をガーゼに包みます。
パクチーはまだ芽が出てきたばかりなので、コリアンダーシードで代用しました。好みでクローブも使います。
使います食材はココナッツミルク、鶏胸肉、キノコ類(シメジやエリンギ)、彩りにアスパラガスです。これに辛みとして鷹の爪、酸味としてレモン汁、旨味と塩味はナンプラー(魚醤)を使います。これらに炒め油と砂糖、塩を少々。これで大体4人分です。
左の塊がハーブやスパイス類をガーゼで包んだ香り袋です。キノコはタイではフクロタケを使いますが、水煮缶より新鮮なシメジやエリンギの方が美味しいです。
初めに鍋を熱して、油を少々引き、鷹の爪を炒めます。辛みが油に移ったら、ココナッツミルク入れて、同量の鶏ガラスープを加えます。煮立ったら香り袋を入れて、20分ほど煮込みます。
鶏ガラスープは水でも構いません。後から鶏やナンプラーで旨味が補われます。しばらく煮込むとレモングラスやコブミカンの香りがどんどんココナッツスープに移っていきます。
さらに、鶏肉とキノコ類を加えて、火が通るまで煮込み、ナンプラー、レモン汁、塩、砂糖で味を調えます。タイ料理は甘酸っぱ、塩っぱ辛いが味付けの基本です。
タイ料理では辛酸甘鹹、4つの味のハーモニーが大切で、薄味に仕上げた料理でも食べる人が卓上に備え付けてあるチリビネガー、ナンプラー、砂糖、粉唐辛子などを使って味を作っていきます。
甘酸っぱ塩っぱ辛いトム・カー・ガイの完成です。トム・ヤム・クンにココナッツミルクのマイルドさが加わった感じです。
辛さを加減すれば子供も大好きな料理です。煮込む途中で辛さが決まったら鷹の爪を引き上げて下さい。タイ料理は病みつきになる魅力がありますね。ご飯とともにスープカレーのような食べ方も良いですし、私はこれをつけ汁として稲庭うどんや白石温麺を食べるのが大好きです。
タイ料理に魅せられてからはや15年。一時は上京の度に上野のアメ横センタービルまでスパイスや調味料を仕入れに行っていました。今はハーブ類は自家栽培し、調味料やスパイス類もネット通販で簡単に手に入る時代になりました。バブルは弾けましたが、確実に便利な世の中になっています。外食すると結構高いタイ料理ですが、本物の味を舌に覚え込ませたら自分で作ってみては如何でしょう。基本的にタイ料理には難しい調理法は使われていませんので、初めての挑戦でも材料さえ調えば何とかそれらしいものが出来るはずです。



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