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中年サラリーマンが杜の都仙台を中心に美味しくて心に染みる食材や料理店を求めて食べ歩きます。休日には畑を耕し、食材の調達に海山にも出ることも。
サエモン@みちのく仙台~美味究真~
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ピスコサワーと南米のスナック
カテゴリー: 料理:穀・粉類
先日、南米のシーフード料理、セビッチェを作って記事しました。この時に南米の酒、ピスコサワーがあったら、最高なんだけどなぁ・・・とも書いたのですが、これをご覧になった大学の先輩がなんと南米土産のピスコを届けて下さいました。感謝感激雨霰です。m(..)m
ピスコは南米のペルーやチリを中心に白葡萄酒を原料にして蒸留されたスピリッツです。淡い黄色でやや強い芳香があり、アルコール度数は42~43度あります。ピスコとは元々貯蔵に使った大甕のことなんですが、やがてこの蒸留酒のことをそう呼ぶようになりました。ペルーにはピスコという地名もありますね。普通、カクテルにしたり、レモン果汁と炭酸水で割ったりして飲まれています。レモン果汁と砂糖、卵白で作ったカクテルはピスコサワーと言って、ペルーやチリを代表する国民的飲み物です。
既に調合されたピスコサワーの瓶入りもありますが、通常は飲む前に作ります。ずいぶん昔のことですが、南米のとある大学で講義をするはめになり、前夜、ホテルで資料の整理をしてベッドについたのですが、緊張のあまりサッパリ眠れない。そこで、買っておいたピスコサワーのボトルを取り出し、グビグビやっていたのですが、気が大きくなり、ほとんど空けてしまいました。案の定、明くる朝は完全な二日酔い、遅刻ギリギリで教室に飛び込み、その勢いで何とか2時限をやっつけました。もう時効ですね。^^
さて、ピスコサワーの材料ですが、ピスコ、レモン果汁、砂糖、卵白、氷となります。
配合は人により様々ですが、ピスコ2カップにレモン果汁1個分、砂糖小さじ2、細かい氷3カップ、卵白半個分が目安です。卵白が多すぎると全部泡になってしまいます。砂糖やレモン果汁は好みで調節し下さい。
材料をジュースミキサーに入れて、攪拌します。一時全体が泡になりますが、下から液体が戻ってきます。
アルコール度数が42~43度ありますので、果汁や氷で薄めても結構効きます。飲み口が良いだけに要注意です。^^
さて、今宵はピスコサワーで南米気分。つまみ替わりに南米のスナックも作っておきました。
アボガドのサンドイッチとミートパイの一種エンパナーダです。
中南米はアボガドの栽培が盛んです。アボガドはスペイン語でアグアカテaguacateと言い、色々な料理使われます。これはアボガドとトマトとハムのサンドイッチです。
チリの首都、サンチャゴのファストフード店では必ずと言ってよいくらい見かけます。アボガドは潰してペーストにすることもありますが、輪切りの方が扱いやすいですね。
続いて、南米の代表的なスナック、エンパナーダの作り方です。エンパナーダは包むという意味でパイ生地でミートソースをなどのフィリングを包み焼きにします。
ミートソースは挽き肉、玉葱・人参の微塵切り、完熟トマト、レーズンを炒め煮にして、塩胡椒、オレガノ、クミンで味と香りを付けておきます。パスタのソースより水分を飛ばして硬めにしておきます。他にゆで卵と黒オリーブも中に包み込みます。インドカレーの香りで有名なクミンは、南米でもコミーノと呼ばれて良く料理に加えられます。イタリアのミートソースと異なるのは、このクミンの香りとレーズンが入るところですね。
生地の周囲を折り込んでしっかり封をします。包み終わったら、表面に卵黄を塗り込んでおきます。
今回は手を抜いて、市販の冷凍折り込みパイ生地を使いましたが、南米ではいわゆる練り込みパイで少し重ための生地でした。長方形の生地の上半分にフィリングを乗せ、下半分を重ねて周辺を折り込んで封していきます。生地の縁辺にソースが付着しますと接着しにくくなりますので注意して下さい。
オーブンで180℃、20分くらいで焼き上げます。
折り込みパイと練り込みパイでは焼け具合も異なります。フィリング自体は加熱済みなので、生地が良い焦げ具合になればよいのです。ちなみにこのオーブンは小型で高性能のイタリア製デロンギのコンベクションオーブンです。
焼きが上がったエンパナーダです。左は今回の自家製。右は南米の港町で食べたエンパナーダです。
エンパナーダはボリビア辺りが発祥地らしいのですが、ペルー、チリ、アルゼンチンにも広がっています。国によって個性があり、半円形に包んだ物や揚げた物もありました。聞いた話ではなんとサイパンにもエンパナーダがあるらしいのです。かつてスペインが統治していた時代があったからでしょうか。
中はこんな感じですね。クミンの風味と共に茹で卵と黒オリーブが中から飛び出します。
今日は折り込みパイ生地を使っていますので、南米のよりやや軽やかですが、日本人はこちらの方が好みかも。フィリングもこのように挽き肉を使ったエンパナーダ・カルネの他にシーフードを使ったエンパナーダ・マリスコスというのもありますよ。
持つべきものは、後輩思いの気前の良い先輩ですね。お陰様で南米ムードたっぷりの遅めのランチを頂けました。ラテン系のムジカも流して、ピスコサワーで酔う程に心は地球の反対側を彷徨っています。そのまま夜まで飲んでしまい、早めの撃沈でした。^^ 先輩、ありがとうございました。押忍!
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ちょろり
URL | [ 編集 ] 2008/09/09(火) 06:20:15
香りの記憶って忘れえぬものですよね。思い出は匂いとともにくっきりと浮かび上がることがあります。五感での体験は大事ですね~。
>こういったものを食べたり飲んだりしているんですね。
なんか、生態が不明な動物みたいですね。(爆)
いつもじゃないんですよ。行った先々で貪欲に吸収してきます。
味も香りも作り方も。
そうそう、香りで蘇る記憶ってありますよね。海外に出ると
女性の香水の匂いの強さに日本とのギャップを感じます。そのため、
日本でもたまに香水がどこからか漂ってくると条件反射で海外に
いる感覚になってしまいます。 何か危険ですね。。。^^
それと食いしん坊は人より嗅覚が発達していますね。私は
風向きにもよりますが、海上なら数百m彼方の船の煙草の煙を
感知できます。山椒や茗荷やハーブ好きもなにか嗅覚と関係
しているのかも知れません。
Gaku
URL | [ 編集 ] 2008/10/26(日) 14:47:16
ピスコサワー!!!あの独特の香りがたまらないですよね~。
今はお土産で買ってきたPisco Ovalleロックで飲みながら、この記楽しんででいます。
向こうで食べたエンパナーダ美味しかったー、オリーブ丸ごとは結構しつこかっですが、チリの食事はなに食べても美味しかったです。
何て言う料理か判りませんが、ステーキの上に目玉焼きが乗っているのが美味しかった~。
Copiapoに行かれたのですか、ラ・セレナとアントファガスタの間の街ですね。その街には行ったことがないのでイメージできませんが、たぶん、ラ・セレナと同じように綺麗な街なんでしょうね。
仰るようにチリの食べ物は海産物も多く、日本人もすんなりと溶け込めますね。ウニやフジツボ、タコやイカもあって、日本人並みに海産物を利用しています。もちろん、手の平大のチキンレッグや握り拳のように厚いステーキが出されて度肝を抜かれることもありましたが・・・。
Pisco Ovalle、いいですね。セビッチェなんかあてに最高ですよ。セビッチェの記事も載せていますので、是非ブログ内検索をかけて、ご覧になってみて下さい。
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