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庄内の稲庭うどん

カテゴリー: 料理:麺類

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 釣り仲間であり、飲み友達の壽丸さんから「(山形県)庄内の稲庭うどんも美味しいよ。」とたくさんの乾麺を頂きました。えっ、稲庭うどん秋田県のうどんじゃないの ???

 


 

 

 

 地域ブランドを育成するために、2006年より特許庁が地域団体商標の登録を始めていますが、稲庭うどん登録されていたらまずいんじゃないのと思ってしまい、特許庁のHPを調べてみました。そうしたら、秋田県の稲庭うどん協同組合が「稲庭うどん」の地域団体商標を出願しているものの、登録査定リスト(H20.12末現在)には掲載がありませんでした。

 

 

 どうも、歴史のある地域産物で既に一般に広まっている物は登録が不可なようです。たとえば、伊勢え薩摩いもなどは一般名称となっているので、登録されないとのこと。稲庭うどんは、協同組合のHPによると「四国の讃岐うどん、名古屋のきしめんとともに日本三銘うどんの一つ」とあります。しかしながら、讃岐うどんも名古屋のきしめんも地域団体商標に登録されていません。やはり、上記の理由のためこれらのうどんは登録されないのでしょう。
 

 

 

 ただ、庄内の稲庭うどんは類似品と言うことではありません。以前、庄内の麦切りを取り上げた時に、麦切り名称がこの地方に残った理由として、稲庭うどんの存在が影響しているものと考察しました(関連記事)。つまり、稲庭うどんの製法は素麺の流れを汲み、秋田県南部に普及したのは江戸時代以前であった思われます。また、稲庭うどんの製法が確立したのが、1600年代中頃とされており、蕎麦切り麦切りが西日本から伝わる以前の可能性もあります。

 

 

 

 つまり、稲庭うどんが秋田藩から庄内には麦切りが伝わる以前に伝わり、うどんは乾麺、手打ちの生麺麦切りと呼んで区別してきたのだろうと考えたのでした。従って、300年以上前には稲庭うどんとして庄内でも生産されていたとすると現在の秋田県湯沢市稲庭町周辺での地域団体商標の登録は難しいものと思われます。庄内でもその辺の所を意識してか、ハッキリ稲庭うどんと表示せず、ただ単に稲庭、または大山稲庭と表示しています。

 

 

 

 そういえば、以前の稲庭うどん記事に庄内ご出身の庄内人さんから次のようなコメントを頂いておりました。

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  同じ製法の稲庭うどんが庄内にもあるってご存知でしたかあ?知名度も味も秋田の稲庭には及びませんが、地酒でも有名な「大山」の稲庭もけっこうおいしいんですよ。我が家で常備しているのは、すがわら製麺

 


 
 やはり、庄内では古くから稲庭うどんが親しまれてきたのですね。かつては20社くらいの庄内の大山稲庭うどんのメーカーがあったようですが、今ではこのすがわら製麺さんだけとなっています。

 

 

 

 

 

 

 さて、長くなりましたが、今日は庄内稲庭うどんけんちんうどんで頂きます。けんちんうどんはけんちん汁でうどんを食べる物で、具だくさんなので満足感があります。
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 具材は冷蔵庫の余り物で結構です(今回は人参、長葱、牛蒡、シメジ、乾し椎茸、豆腐です)。要するに醤油味の豚抜き豚汁だと思って下さい。もちろん、豚肉や鶏肉を入れても構いません。私は豆腐が入ったのが好きなので、たっぷり入れます。まるで、豆腐チャンプルうどんのようになります。

 

 

 

 


 

 中華鍋で胡麻油を熱し、生姜の千切りを炒めます。続いて、野菜類を炒め合わせます。
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 後でダシで煮込みますので、完全に火が通らなくても結構です。

 

 

 


 

 

 続いて、千切った木綿豆腐を加え、あまり掻き混ぜないようにして、調味料とダシ汁を加えます。
inaniwa09-7.jpg inaniwa09-8.jpg
 調味料は乾し椎茸の戻し汁に麺つゆ少々と白だしを加えて鍋に入れ、お湯で必要量に伸ばしてから醤油と塩で味を決めます。好みで唐辛子や山椒を振り入れます。

 

 

 

 

 


 少し煮込んで出来上がり。このままけんちん汁としても行けますね。
inaniwa09-10.jpg 
 この煮込みの段階に入ったら、うどんを茹でるお湯の準備にかかります。

 

 

 

 

 


 庄内稲庭うどんの茹で時間は7~8分。たっぷりのお湯で茹で上げます。茹で上げた乾麺を釜揚げ以外で食べる場合は、一度、冷水で引き締めておきます。
inaniwa09-11.jpg inaniwa09-12.jpg inaniwa09-13.jpg
 この時、気付いたのですが、庄内稲庭うどんは秋田の稲庭よりだいぶ厚みがありますね。茹で湯を残しておき、冷水で濯いだ後、再び、茹で湯に浸けて熱くします。面倒でもこの作業をしておくことで、熱い汁麺でも伸びが遅くなり美味しく食べ続けることができます。

 


 

 

 

 

 具がたっぷりのけんちんうどんの出来上がりです。
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 肉が入ればご馳走ですが、今日は精進のうどんになりました。

 


 

 

 


 
 やはり、庄内稲庭うどんの茹で上がりは秋田の稲庭より、普通のうどんに近いですね。
inaniwa09-15.jpg 
 秋田の稲庭うどんは半透明でペラペラした感じですが、庄内のはどっしりしていて、伸びにくそうです。

 

 

 

 

 

 


 このうどんの性質なら、たぶん釜揚げでも大丈夫でしょう。それではと、讃岐で人気のかまたま(釜揚げ卵ぶっかけうどん)で試してみましょう。
inaniwa09-16.jpg 
 材料は小さめの卵と醤油と青葱だけ。余計な物は要りません。生醤油うどんでも良いかも知れませんが、ちょっと物足りないので。

 

 

 

 

 


 卵はできることなら室温に戻しておいた方がよいですね。温めた丼で予め溶いておきます。
inaniwa09-17.jpg inaniwa09-18.jpg
 うどんが茹で上がったら、速攻で丼に移し、よく混ぜ合わせます。上手く行くと卵が加熱されてトロリとした感じになります。要するに和製カルボナーラですね。

 

 

 

 

 


 卵かけうどんに青葱をトッピングして、生醤油少々で味付けます。
inaniwa09-19.jpg 
 これまた、よく掻き混ぜて一気にずずっとやっつけます。この食べ方は秋田の稲庭うどんでは上品すぎて駄目ですね。庄内稲庭のような厚みと弾力があるうどんだからこそ、このかまたまが生きるのでしょう。

 

 

 

 

 

 


 再び、話は地域団体商標に戻ります。この度初めて、庄内(大山)稲庭うどんを頂きましたが、秋田稲庭とはかなり違うなとの印象を受けました。秋田県湯沢市稲庭町の稲庭うどん業界が異なる品質の乾麺が同じ稲庭うどんとして世に出回ることに不満があることは十分理解できます。以前、ローソングループの100円ショップが稲庭平打饂飩を発売した時、秋田県稲庭うどん協同組合があまりの品質の差にブランドイメージを下げられたと反発したことがありました。しかし、庄内稲庭うどんは稲庭の名を借りたダミーではなく、地元で古くから親しまれてきた歴史のあるうどんですので、庄内稲庭うどんとして消費者の誤認を回避しつつ継承していくべきではないでしょうか。


 

 

 

 

 

 

 

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庄内人

URL | [ 編集 ] 2009/01/21(水) 13:07:40

サエモンさん、こんにちは。
コメントせずにはいられないネタですね~ ^^

確かに秋田の稲庭とは別物。見た目にも食べ応えも
ボリュームがあって、いかにも麺喰いの山形らしいでしょう?
サエモンさんレシピは2品とも温かい麺でしたが
うちでは冬でも冷たくして食べることの方が多いです。
その方が独特のコシを楽しめるし、量もたっぷり食べられる。
1袋400gも入っていますが、一人でもペロリ!ですよ。えへへっ♪

ところで、、、
秋田稲庭が有名すぎて、「稲庭=うどん」のイメージが強いですが
サエモンさんの仰るように昔は「稲庭=乾麺」だったようです。
実際、現在でも大山のすがわら製麺さんではうどんだけでなく
ひやむぎとそうめんにも「稲庭」を冠した商品があるんです
(区別されているのは麦切りだけ)。

そうなると、稲庭とは製法を表す言葉なのかな・・と。
興味のあるトコロなので、もうすこし調べてみたいです。

サエモン

URL | [ 編集 ] 2009/01/21(水) 21:47:51

 庄内人さん コメントありがとうございます。

 庄内ネタなので、スカされたらどうしようと思ってました。^^
そうですよね。山形は麺食い文化圏、そばも更科はおやつのようだと
軽んじられ、がっつりした田舎を重んじます。ラーメンも麺量が他県より
多い。

 麺を食べ慣れた人には、秋田の稲庭のままでは食べた気がしないと
思います。稲庭から伝わった手綯い・平押し・延ばし製麺技術ですが、
製品は庄内の人々好みにデフォルメされた行ったのでしょう。

 この製麺技術を稲庭と呼ぶとする説は非常に興味深いですね。
すがわら製麺さん以外のメーカーもかつて、この製法の乾麺を全て
稲庭としていたかが鍵になります。っていうか、地元で乾麺を全て
稲庭と呼んできたかでしょうね。

 でも、庄内はすごいですね。古くから乾麺の稲庭と生麺の麦きりをともに
大切に伝承してきています。これを次の世代にも伝えていくのが、現代
の我々の使命でしょう。 ちょっと大袈裟か。^^

 今週末、庄内の昨年オープンした庄内おばこの里こまぎへ行ってきます。
何か珍しい美味しいそうな物が発見できると嬉しいのですが。

庄内人

URL | [ 編集 ] 2009/01/21(水) 22:48:31

庄内はスゴイと言っていただいて嬉しい反面、
地元の人でもいまや稲庭と麦切りの明確な違いを言えないのですから
ほめていいんだか悪いんだか^^;

そうそう、実家の母の話なんですが
「乾麺すべてを稲庭と呼んだ記憶はないけれど、昔は
うどんのことは必ず稲庭うどんと言って
“稲庭”を絶対に省略しなかった」とのこと。
でもこれだけの情報では、
製法に対する言葉かどうかは不明ですね。。

庄内おばこの里こまぎ、私はまだ行ったことがありませんので
報告楽しみにしています。
もし焼き畑(一霞地区がオススメ)の赤カブがあれば買い!ですよ。
それと「えごねり」! 絶対に仙台では買えないものかと思います。
九州と新潟、庄内にしかない食品らしいですね・・。

サエモン

URL | [ 編集 ] 2009/01/22(木) 06:52:00

庄内人さん 情報提供ありがとうございました。

 そうなると、地元の郷土史や食物史を紐解く必要が
ありそうですね。いつか、湯田川温泉と組み合わせて
泊まりがけで行って、図書館にでも籠もってみましょうかね。

 赤かぶは温海かぶというくらいなので温海の方が主産地かと
思っていました。こちらでも、美味しいので漬け物を時々買ってます。
エゴネリは楽しみです。このような、海藻類から寒天質を抽出して
固めた製品は以前にも食べたことはあるのですが、山形のエゴネリ
は初めてです。

 お土産の候補が定まって一つ悩み事が減りました。

庄内人

URL | [ 編集 ] 2009/01/22(木) 12:38:12

なんどもしつこくスミマセン、誤解があったみたいなので訂正です。
赤カブの件、ひとかすみとは温海の中の地区名であって
温海が主産地であることは間違いございません。

ひとかすみは昔から急な斜面の焼き畑農法で作られているためか
他の赤カブとはまったく違う味わいなのです。
ピリッと辛味があって、繊維質もハッキリしてる。
ひとかすみを知ってしまうと、ほかの赤カブ漬は
少々甘みが強く柔らかく感じてしまいます。

あ、風写さんは最近食べた(はず)ですので
詳しくはバスの中で聞いて下さ~い!?

壽丸

URL | [ 編集 ] 2009/01/22(木) 14:22:00

庄内稲庭、さすがサエモンさんの手にかかると素晴らしい記事になりますね~

こまぎ、何処だろう?って考えてたら、鶴岡の小真木公園とこの施設ですね。
僕もまだ行ったことがありません。パンフだけは見ましたが
入浴施設もあって面白そうですよね。
ちなみに、毎年羽黒参りの直会に利用してる由良の
ホテル八乙女の系列です。

サエモン

URL | [ 編集 ] 2009/01/22(木) 20:49:23

庄内人さん ごめんなさい。

 私の早とちりでした。一霞は温海の山間部の
地名なんですね。その一霞で栽培された赤かぶ漬けが
手に入るとよいのですが・・・。

 「えごねり」も、「おきゅと」とも「ところてん」とも違う味わい
なんでしょうね。楽しみです。

サエモン

URL | [ 編集 ] 2009/01/22(木) 21:32:51

  壽丸さん お晩です。

 いえいえ、単なる食いしん坊のなせる技ですよ。

 そうなんです。庄内おばこの里こまぎは最近出来た
物産館風施設みたいですね。明後日、ツアーの帰りに
寄る予定です。由良のホテルの系列だったんですか。
庄内の特産品を物色できることを今から楽しみにして
ますよ。^^

 そうそう、この度は美味しい庄内稲庭を頂き、ありがとう
ございました。m(..)m

風写

URL | [ 編集 ] 2009/01/22(木) 21:33:10

おばんです
ふだん漬物とは縁がない私ですが、庄内人さんお奨めの赤カブ漬けはいけます。
普通の赤カブ漬けが、大根だとしたら、ひとかすみは辛味大根、ボキャ貧でごめんなさい。

サエモン

URL | [ 編集 ] 2009/01/22(木) 21:44:02

  風写さん 明後日はよろしくお願いします。

 赤かぶ漬けは仙台でも結構売られていて、私はよく
食べています。でも、本物の味を体験してみたいですね。
そんなに辛いのですか。カブやダイコンはきびしく育てると
辛味が生じて来るみたいですね。

 今年は暮坪や温海のカブを焼き畑で育ててみますか。^^











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