スポンサーサイト

カテゴリー: スポンサー広告

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
-- -- | トラックバック(-) | コメント(-)

山形の保存食 打ち豆と塩干しわらび

カテゴリー: 料理:山菜・筍・茸

utimame1.jpg
 先日、山形市の郊外に2006年にできた百目鬼温泉に行ってきましたが、温泉に併設された農産物直売所で宮城では珍しい打ち豆塩干しわらびを購入しました(前記事)。さっそく、教えてもらった調理法で山形の郷土料理を楽しんでみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

  これが打ち豆です。品種は青大豆の秘伝です。早い話が打たれて潰された豆。
utimame3.jpg 
 乾燥して硬い豆にお湯をかけて、20~30分蒸らし、多少柔らかくなったところで一粒一粒木槌で打って潰していくそうです。昔は農家の女衆の夜なべ仕事だったとか。潰された豆は、また少し乾燥させて保存されます。このまま囓ってみましたが、何とか噛み切れる硬さです。しかし、生豆の青臭さが口の中に目一杯広がりました。

 


 

 


 

 

 

 

 こちらは塩干しわらびです。一見乾燥ゼンマイのようですが、表面に粉状の塩が吹いて白っぽくなっています。
utimame2.jpg utimame4.jpg
 普通、わらびは塩蔵保存されることが多いのですが、これは塩漬けしたわらびをさらに揉みながら乾燥させて保存性を高めたものです。売り場にあった戻し方の解説。水から2回煮出して、最後はその煮汁に一晩浸けておくそうです。

 

 


 

 

 

 

 さっそく、調理に取りかかります。打ち豆塩干しわらびの炒め煮を作ってみたいと思います。
utimame5.jpg utimame6.jpg
 まずは、乾燥したわらびを説明書きどおり、水から2回茹で上げます。右が2回茹でた後の状態ですが、干し草のようだったわらびが少しは膨らみましたが、まだまだ食べられる状態ではありません。しかも苦味を感じたので、茹で湯を捨てて水に浸け直しました。この状態で一晩置いてみます。

 

 

 


 

 

 

 

 これが一晩経過してすっかり元の太さに戻った干しわらびです。
utimame7.jpg 
 生で茹でたわらびとはまるで異なる食感ですが、すでに食べることができる硬さになってます。この硬さなら少々煮付けても崩れることがなさそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 打ち豆わらびだけでは寂しいので、だし代わりに豚肉、彩りに人参、増量にしらたきを加えます。
utimame8.jpg 
 味付けは醤油、味醂、料理酒です。砂糖は使わず、味醂の甘さだけで煮てみます。

 

 

 

 

 

 最初に豚肉、人参、しらたきを胡麻油で炒め合わせます。これにお湯をひたひた程度に入れて打ち豆と4~5cmに切ったわらびを加えます。
utimame9.jpg utimame10.jpg
 この時に薄目に調味して、炊き上がりに再調整します。わらびも打ち豆も思ったより煮えにくいので、30分くらいコトコトと気長に炊いていきます。時々、豆を食べてみて好みの硬さになったら、そのまま、火を落として味を馴染ませます。

 

 

 

 

 

 

 

 今晩は山形の打ち豆塩干しわらびでご飯です。
utimame11.jpg 
 同じく百目鬼温泉で買ってきたほうれん草のお浸しと自家製の大根の醤油漬けに白菜の漬け物も並べます。味噌汁にも打ち豆を入れています。煮物には豚肉が入りましたが、ほとんど精進料理ですね。

 

 

 

 

 

 打ち豆塩干しわらびの炒め煮です。彩りもよく美味しそうですね。
utimame12.jpg 
 生のわらびではここまで煮込むことはできないので、全く別な食材のようです。噛み心地も良く、単なる保存食ではなく、生とは異なる美味しさに昇華させる見事な加工技術とも言えます。打ち豆も食感と甘みのある味わいで良いアクセントになっています。打ち豆には歯応えを少し残すとしこしことした感じで、これもまた異なる食材のようです。

 

 

 

 

 

 

 こちらは打ち豆入りの味噌汁です。
utimame13.jpg 
 お相手は白菜、しめじ、油揚げです。打ち豆が一番煮えにくいので先発させます。打ち豆のほっくり感が味噌汁に煮物のような豊かさを加わえます。普段の味噌汁に打ち豆を入れただけなのに、なにか別の料理になったような感じです。

 

 

 

 

 

 

 

  塩蔵品乾物は、生鮮物が手に入りにくい地域や冬が厳しい山間部で生活する人々にとっては、なくてはならない(かて)でした。地元のものだけではなく、古くから日本海海運で全国的な物流がなされていたようです。そのような地域では塩蔵品乾物生鮮物以上に美味しく豊かに食べる技法が発達しています。生鮮物が手に入りにくいから、仕方なしに代替品として食べてきたのではなく、生鮮物が手に入りやすい地域以上に豊かな食文化を継承しています。今回、打ち豆塩干しわらびを食べてみて、先人達の知恵に深く感銘いたしました。

 

 


 

 

 

← ランキングに登録中です。クリックでご声援お願い致します。
にほんブログ村 料理ブログ 男の料理へ

スポンサーサイト
前ページ | | 次ページ

ぴこ

URL | [ 編集 ] 2010/12/24(金) 01:49:44

民俗学を勉強している者で、地域伝来の食生活や、郷土食にも関心を持っております。今回は、「オニグルミの割り方」を検索しているうちに、ここにたどり着きました。「打ち豆」も面白かったです。いままで郷土の食事を検索した中で、一番面白くて、詳しくて、正確な内容で、とても勉強になりました。ありがとうございました。ところで、「コメの木」という山菜をご存知でしょうか?私が手にしたのは乾燥塩蔵でしたが、春先の旬にはナマでも採取して食するようです。どうも、ウコギの若芽のようですが、これがなぜ「コメの木」なのか、疑問のままでおります。また、お邪魔させていただきます<m(__)m>











管理者にだけ表示を許可する
http://bimitankyu.blog80.fc2.com/tb.php/751-def86c5d
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。