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贅沢レンコンすいとん

カテゴリー: 料理:穀・粉類

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 すいとんをご存じの方は多いと思いますが、食べたことのある方は少ないのではないでしょうか。宮城県の県北や岩手県にははっとひっつみと呼ばれるすいとんの親戚筋が今でも活躍していますので、すいとんを今でも食べている文化圏と言えそうです。


 

 以前、はっとに関して考察した時(関連記事)に、小麦粉を水で練って茹でるか汁に入れて食べるコナモンのルーツは同じではないかと書きました。はっと、すなわちすいとんとよく似た料理は全国に分布しますので、大胆にはっとの語源は法度ではなく、山梨のほうとうであり、大分のほうちょうにも関係があるとの仮説を立てました。


 

 その心は、遣唐使が持ち帰った中国文化の一つに、小麦粉食品がいくつもあるからです。練って丸めた饅頭の先祖や縄のように撚り伸ばしたうどんの起源と推定される食品も含まれています。そこからうどんどんすいとんとんは同じ語源であろうとも思っています。


 

 さて、現代のすいとんですが、郷土に伝承されるはっとと違って、うちの両親のような戦争経験者には嫌な思い出なっているようです。戦中戦後の食糧不足の時代には、ダシも調味料も満足に使えず、具も雑草ぐらいしか入っていない悲惨なすいとんで飢えを凌いだからです。しかも、小麦粉の質も今とは比べものにならず、はっきり言って臭かったそうです。

 

 

 よく、戦争の悲惨さを忘れないために、終戦記念日にすいとんを食べるイベントもありますが、これでは、すいとんがまずいものとして定着してしまい、すいとんが哀れです。昨今はすいとん専用の粉も市販され、その美味しさは、現在、見直されるべきものと思っています。


 

 その事始めとして、少し贅沢なすいとんを作ってみました。それは蓮根団子のもちもち感を取り込んで、楽しい食感と旨味を加えたすいとんにグレードアップし、具には刻み蓮根のカリカリ感を加えた鶏団子も入れて豪華にしました。鍋で作れば、家族ですいとんの美味しさを再認識でき、すいとんの汚名挽回も図れますね。

 


 

 

 


 

 

 さて、能書きはこれくらいにして、さっそく調理に取りかかります。まずは、主役のレンコンすいとんの生地を作ります。レンコンを摺り下ろしましょう。
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私は多くの量をおろす時には楽してフープロを使ってます。このおろしレンコンで具材を包んで蒸した蓮根蒸しも美味しいご馳走ですよね。レンコン澱粉のもちもち感は大好きです。レンコンの量は3~4人分で250~300gです。

 

 

 

 

 

 


 

 

 おろしたレンコンに手でこねることができる硬さ(耳たぶくらい)になるまで小麦粉を加えてまとめます。
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 通常のすいとんは粉の重量に対して50~60%の水でこねますが、すり下ろしレンコンの場合、その重量の倍の粉を使いますと硬くなりすぎますので、同量位から始めて徐々に増やしていきます。よくこねて、まとめた生地は乾かないように濡れ布巾をかけて、1時間ほど寝かせます。

 

 


 

 

 

 

 

 

 生地を寝かせている間に鶏団子を作ります。鶏挽き肉に卵、刻みレンコン、長葱、人参、椎茸におろし生姜と塩胡椒と醤油少々で調味し、片栗粉と胡麻油をよく混ぜ合わせます。
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 白っぽくなるまで、徹底的に混ぜるのがコツですよ。野菜をいっぱい入れた方が柔らかくて美味しいですよ。すった山芋を入れるとふんわりした口当たりになりますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この団子を表面が固まる程度に揚げておきます。掌で押し出すようにしてスプーンですくって油に落とします。
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 揚げ立ての団子をちょいと味見。やばっ、止まらなくなりそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 スープはいつもの鶏手羽でとります。生姜を効かせて約一時間、ことこと煮て下さい。ダシが出てから日本酒と醤油と塩で調味します。
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 鶏手羽ですと前処理も要らず、そのまま、具にもなりますので一石二鳥です。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、よく寝かせたレンコンすいとんの生地を摘み取りながら、ラングドシャのような形に指で伸ばしていきます。
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 麺棒で伸ばして、切った方が早いのですが、これでは切りばっとになってしまいます。一つ一つ、指で伸ばすことで美味しくなるのだという哲学的な納得もたまには必要ですね。これも、仮の姿で、煮る寸前に引っ張って伸ばします。

 

 

 

 


 


 

 

 

 

 さて、これで、全ての材料が揃いました。煮えにくいものから煮始めていきましょう。あくまでもすいとんが主役ですので、副材料は季節の野菜や若布ぐらいにしておきます。
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 最初は白菜の茎や大根を煮て、火が通ったら鶏団子、白菜の葉、キノコ類を加えます。最後にすいとんを引き延ばしながら入れて、よく煮えたら出来上がりです。厚みのあるすいとんは口当たりが悪いので良く伸ばして入れましょう。ダシを吸って少しとろけかけたすいとんもまた捨てがたい美味しさですね。

 

   


 

 

 

 

 

 

 鍋ごと食卓に運び、熱々をみんなでふうふうしながら頂きます。初物の生ワカメも入れてみました。
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 すいとんもこのようにすれば、立派なご馳走です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 新物の生ワカメは火を通しすぎると色が悪くなりますので、火を止めてから入れます。芹や三つ葉などの香り野菜は器に盛ってから乗せましょう。
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 新ワカメが手に入らない場合は水菜やホウレン草等の青物を入れますと彩りと栄養の面で文句なしとなります。この鍋風すいとんには七味唐辛子がよく合いますね。

 

 

 

 

 


 

 


 

 

  レンコン入りのすいとんは独特の食感が堪りません。
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 スープを吸って少しふやけたすいとんも美味しいですよ。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 刻みレンコン入りの鶏団子もスープを吸って崩壊寸前。
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 口の中でジュワッと旨味が飛び出します。こういう料理って無条件に美味しいですよね。食べたくなったでしょう。今夜はすいとんで鍋にしましょう。

 

 

 

 

 


 


 

 すいとんと似た小麦粉料理は世界にありますね。イタリアのニョッキすいとんの親戚ですが、柔らかさを出すためにマッシュしたポテトを使います。中国の山西省名物の猫耳麺も麺棒で伸ばしますが、見た目は小さなすいとんですね。戦中戦後の食糧難に飢えを凌ぐために作られたすいとんも立派に役目を果たしてくれましたが、現在では、食感を楽しむ料理としてすいとんを普及させたいものですね。レンコンを使わなくても、すいとん専用粉を使えばもっちもちしたすいとんが簡単に作れますよ。色々種類がありますので、こちらを参考にして下さい。

 

 
 

 

  

 

 

 

 

 

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びーえむあい

URL | [ 編集 ] 2009/03/08(日) 12:16:04

れんこんすいとん”魅力的ですねえー
レンコン団子のあのモチモチ感をすいとんに応用とはさすがですね!!
さらに鶏団子にも…んん~たまりませんね
れんこん何処からか届かないかなー(笑)

サエモン

URL | [ 編集 ] 2009/03/08(日) 21:55:35

 びーえむあいさん おばんです。

 今回はすいとん風に手でこねられる硬さにしましたが、
スプーンで掬って、トローっと流し入れるのもふわふわで
美味しいですよ。不定形になりますが・・・。

 揚げた団子と春雨やキクラゲのスープも冬はいいですね。
がっちり生姜を効かせれば風邪の予防にもなりますし。

 レンコンは本当に美味しいですね。天ぷらもキンピラも
蓮根蒸しも団子もみんな大好きです。そういえば、からし蓮根
もしばらく食べていないなぁ。

 今日は仕事だったのですが、帰り際にサラリとよいお店で
やって来ましたよ。3日後にアップします。

ぺこりん

URL | [ 編集 ] 2009/03/09(月) 12:42:15

レンコン入りおいしそうですねー!
県北のはっとは汁物だけじゃないですよねー。ずんだやごま、あずきの甘い味のものをご飯のかわりに食べるところは、ほうとうなんかとはかなり違いますね。お盆には汁ばっとと一緒に必ず食べますが、よくよく考えると食べたことのない人はびっくりするかもしれないですね。秘密の県民ショー?とかに出られそうですね(^ ^)

サエモン

URL | [ 編集 ] 2009/03/09(月) 21:25:10

 ぺこりんさん お久しぶりです。

 そうですね。県北や岩手の南部でははっとやひっつみが
汁物だけではなく、様々な食べ方で楽しまれています。でも、
楽しまなければ、食べ続けることができなかったのではないでしょうか。

 山梨のほうとうや秩父のにぼとは色々具材が入ってなかなか豪勢です。
耐えるための小麦粉食とハレの日のご馳走の違いがあったのではないで
しょうか。少し山梨から群馬にかけての小麦粉食を調べ直してみますね。

 米文化の日本ですが、米が作り難かった地方もしくは米食を禁じられた
地方のの小麦や蕎麦の食文化には独自の工夫があり、それらが大名の
国替や転封で技術が広がっていく過程を推理するのはロマンを感じます。

風写

URL | [ 編集 ] 2009/03/10(火) 20:37:46

こんばんは
おつかれさまです

私はこの類の前うどん期の麺類初体験は、すいとんでした。
単にうどん粉練りの固まりをスープに落とすだけ。

やっぱり戦時中の質の悪い小麦粉ベースのアイデアなんでしょうか。
宮城に来てからのひっつみやはっとのほうが洗練されているように思います。

戦時中のイタリアには、すいとんやひっつみみたいな代用ヌードルがあったのでしょうか?

サエモン

URL | [ 編集 ] 2009/03/10(火) 23:04:12

  風写さん こんばんは。

  戦時中の東京ですいとんがどれだけメジャーだったか不明ですが、
このような食べ方はみちのくの方が熟練していたはずですね。それに
関東では。もっと前からお切り込みやほうとうの方が普及していましたし。

 すいとんという料理がなぜ現代にも伝承されなかったのか、不思議です。
やはり、美味しくなかったからでしょうか。現在にも伝わる、はっとやひっつみ
は美味しいですよね。もちろん、ほうとうもお切り込みも美味しい。汁物系の
コナモンは手っ取り早く、主食とおかずが食べられて便利でもあります。なのに
すいとんだけが忘れ去られようとしていますが、古くは専門店もあったそうですよ。

 イタリアですいとん風の食べ物といったら、やはり、ニョッキですよ。
日本と一緒に負けた戦争中にも非常食として食べられていたかは不明ですが、
親友のイタリア人に聞いてみますね。^^













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