カキの旬と言いますと、普通、年末を中心とした鍋の季節を思い浮かべます。西洋でもカキはRのつかない月(5〜8月)は食べるなとか言われており、日本でも一部地域で花見過ぎたらカキ食うなとも言い伝えられているようです。確かに春を過ぎて水温が高くなると海水中の大腸菌をはじめとする細菌類が増えてきますし、初夏ともなるとカキが成熟して食味が低下します。
ですが、みちのくでカキが一番美味しくなるのは実は今なのです。カキが成熟するためにせっせと餌を食べ、体に栄養を蓄積してぷっくりふくれ上がり、殻の中からはみ出さんばかりになります。この時期を過ぎますと、今度はその栄養が卵や精子の形成に消費されるので旨味がなくなっていきます。まさに今がラストチャンスなのです。
いつものように、宮城で一番品質がよいことで有名な鳴瀬(東松島市)のカキを調達に行ってきました。見事なカキです。ただ、この時期(4月以降)は生食用には出荷していませんので、加熱調理します。加熱調理用のカキは価格も安くてお得です。
今回はカキの燻製を作ってみます。自己流ですが、2種類の燻製の作り方をご紹介します。ハーブとスパイスの香りの洋風と甘辛醤油味の和風です。まず最初によく洗ったカキを下煮しますが、煮汁は洋風では食塩水に好みのハーブ・スパイス類を加え、和風では醤油、酒、砂糖を水で割ったものです。

いずれも味はやや軽めに付くように濃度を調整して下さい。燻煙の過程でも脱水され味が濃縮されますので。煮上がったら、煮汁の中で冷まし、クッキングペーパーで水気をよく拭き取ります。

少し硬めの薫製を作る場合は、煮上がったカキを吸水性の良い紙に包んで軽く重石をかけて、冷蔵庫で一晩寝かせます。
いよいよ、スモークですが、長期保存を目的とした薫製ではないので、15分程度の熱燻となります。中華鍋にスモーク用のチップ(今日はブナ)を敷き、上に魚焼き網を乗せて、カキを並べます。点火して煙が出始めたら、ボールをかぶせます。

途中で様子を見て、着色にムラがある場合は、カキの位置を変えたり、上下を返したりします。ほんのりとキツネ色になったら完成です。あまり、強く燻すと酸味も強くなります。必ず、換気扇のあるところでやって下さい。部屋中が燻されます。
出来上がりです。良い色で美味しそうでしょ!!カキも身もぷっくらしていい感じです。
和風には七味唐辛子を振ります。
どちらも、保存する時はサラダ油を薄く塗り(ポリ袋にカキ燻を入れ、油を少し垂らしてよく振ります)、熱湯で滅菌にした瓶に詰めて、冷蔵もしくは冷凍します。食べる時にはトースターなどで軽く焙ると出来たての美味しさが復活します。
有限会社奥松島かき鮮
- 所在地 :宮城県東松島市大塚字長浜
- 電話 :0225-88-2897
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