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中年サラリーマンが杜の都仙台を中心に美味しくて心に染みる食材や料理店を求めて食べ歩きます。休日には畑を耕し、食材の調達に海山にも出ることも。
サエモン@みちのく仙台~美味究真~
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【大和町】晴れたらいいねで蕎麦三昧
カテゴリー: 外食:蕎麦
この透明感のあるお蕎麦を見て下さい。それに春色の赤い辛み大根を合わせて頂きます。田園の中にひっそりとあるお蕎麦やさんですが、その工夫やもてなしの心にはすっかり感銘してしまいました。
大和町インターから松島方面に少し走り、橋の手前を左に入ります。ほどなく看板が見えてきますが、本当にお蕎麦やさんがあるのだろうかと不安になります。
なにせ、通りからは店の存在が確認できないのです。看板や登り旗に従って入っていきますと。
石うすそば工房という小さな建物が見えてきました。その横には立派な日本庭園があります。
ここまで辿り着けば占めたものです。お店はこの日本庭園に面しています。
こちらが噂の晴れたらいいねさんです。アプローチと違って立派な農家の邸宅といった感じですね。
軒先に自転車が置いてあって、生活臭のするお店です。
食スペースは座敷と奥のダイニング。
この時期はダイニングに暖房が入っていて、こちらに案内されます。日本庭園に面している座敷は、暖かい季節には気持ちよさそうです。
テーブルのポットにはカキドオシのような野草が挿してあります。
このようなちょっとした心配りがお蕎麦に対する期待感を高めます。
おしながきは基本のざるそばと季節の天ぷら、そばがきなどでシンプルです。
断然お得なそばセットを薦められました。ざるそばに天ぷら、おかめ、アイスクリームが付いて1200円です。おかめとはそばがきを素揚げしたものだそうです。頂いたチラシによりますと様々な体験学習も主催されているようです。
ほどなく、そば茶が出されましたが、その香りの良さにビックリ。急須の蓋を開けてみると粉のようなものが。
これはそばを挽く時にそば殻に残った実の粒子。普通はこれも挽いてそばに加えるのだそうですが、そばに濁りが出るのでお茶として利用しているとのこと。このそば粒をじっくり煎って香ばしさを出しています。
自家製のお漬け物から始まりました。味と色の変化を楽しみます。どれも美味しい。
左から赤蕪の甘酢漬け、白菜新芽の浅漬け、水菜蕾の浅漬け、大根と大豆の酢醤油漬けでした。薹立ちを始めた白菜や水菜を利用できるのは農家ならではですね。こういう無駄のない食材の使い方は今の日本で一番学ばなければならないことですね。
続いて天ぷらの盛り合わせです。これまた、季節感を感じる取り合わせですね。
後列左より、蕗の薹、玉葱の上に乗った沼海老、舞茸。前列左より、大根葉、土筆、南瓜、白菜の芯、蓬(よもぎ)です。天ぷらには蕎麦塩が添えられました。煎った蕎麦粉と塩を混ぜたもので、ここにも蕎麦へのこだわりが感じられます。
ざるそばも登場して卓上はオールスターキャストです。
そばには濃いめのつゆと薬味として刻み葱、山葵、辛み大根が添えられました。
そばは二八ですが、素晴らしい透明感です。星の入り具合も適度でよい素朴さもありますね。
てっきり田舎蕎麦が出てくるものと思っていたら、想定外に洗練されたお蕎麦でこれまた感銘。晴れたらいいねさんはお店をオープンしてから8年だそうです。最初の5年は手で石うすを挽いていたそうですが、その後、電動でもよい機械に巡り会い、以来、それを使っているそうです。その機械は県内にある気仙沼工房さんで作ってもらったそうです。
このそばの細さなら濃いめのつゆがピッタリです。ちょこっと浸けてすすり混みます。
なんと清々しいそばなんでしょう。弾力を楽しむうちに蕎麦の香りが広がってきます。辛み大根もちょこっと乗せて味の変化を楽しみましょう。そばが減っていくのが悲しくなるくらい美味しかったです。
ここで、おかめが登場します。いわゆるそばがきを丸めて揚げたものですが、真綿のようにふわふわです。
そばつゆで頂きましたが、あまりの柔らかさに、「山芋を使っているのですか?」と伺うと、蕎麦粉だけで作っているとのことでした。これは新しい味に巡り会えました。
最後にデザートのアイスクリーム。バニラアイスに自家製のブルーベリージャムを混ぜ込んであります。
トッピングには揚げたそばが乗せてあり、このカリカリ感がアイスクリームに大変よく合います。
さて、お蕎麦のコースはこれで終わったわけではありません。最初に出された蕎麦茶ですが、時間とともにふやけてお粥のようになってます。なんと、これに蕎麦塩を振って食べるのです。
驚きです。@@ これは旨い。香ばしいそばの粥ですね。最後までそばで驚かされました。お会計の時には4~5回分の蕎麦茶もサービスで頂きました。
何から何まで蕎麦にこだわった1200円のセットは、ハッキリ言ってお値打ちです。蕎麦のセットを食べているというより、ちょっとしたお料理を頂いているような気分になれます。宮城にこのようなこだわったお蕎麦やさんがあることは誇りですね。野菜の使い方も無駄がないように心がけているところが素晴らしいです。かたやコンビニや回転寿司では時間切れの食品が惜しげもなく捨てられ、宴会やパーティーの残飯は世界一という汚名もある日本。便利さに溺れ、日本人本来が持つ謙虚さや物を大切にする心が受け継がれていないのがとても不安に思えてなりません。
石うす手打ちそば 晴れたらいいね
- 所在地 :宮城県黒川郡大和町落合桧和田字中道36
- 電話 :022-345-3360
- 営業時間 :11:30~20:00
- 定休日 :月曜日(祝日は営業)
- 駐車場 :数台
んまそうです
私はヘルシーセットかな
揚げそばがきや、揚げ蕎麦餅
最近増えていますね。
こういうお店でしか食べられない料理ってのが良いです。
1200円は破格じゃないでしょうか?
家から近いし、今度行ってみますね。
ありがとうございます!
このお店はたぶん風写さん好みだと思いますよ。
同じ大和町のおさださんを豪農にした感じです。^^
とにかく蕎麦を愛しているようで、奥さんの解説には
力が入ります。
良いでしょう。私も一回で気に入りました。
メニューもごちゃごちゃあまりないのがいいですね。
山菜野草も取り入れてますので、季節ごとに
楽しめます。
おかめという、揚げそばがきは秀逸でしたよ。
庄内人
URL | [ 編集 ] 2009/04/09(木) 20:55:15
いや~満足、満足。
漬物と蕎麦茶を出された段階から「うまいうまい」の連呼、
蕎麦を食べ終える頃にはサエモンさん同様
なんだか寂しくなりましたよ・・。
おかめは、きなこ味でいただきましたがgood!
蕎麦茶のおかゆ状になったのはあまり好みではなかったんですが
「こういう食べ方もあるんだ」と感動して帰ってきました。
いいお店を教えてもらって感謝です!
お母さんのキャラも良い感じでした。
なお、平日なのに今日は意外と混んでましたので
(ダイニングは満席、座敷にも2~3組)
これから行かれる方は予約がオススメです。
大和町まで蕎麦食べに行ってくれたのですね。
でも、その甲斐があったでしょう。
たたき上げの蕎麦職人ではなく、8年前に脱サラして
始めた家庭的な蕎麦屋さんですが、研究熱心なのは
どうも奥さんの方のような気がします。
蕎麦茶の出がらしは、食べることも出来るというもので
完成された料理にはまだなっていません。香ばしさを
活かして、リゾットのようなものが出来ませんかねと
提案させて頂きました。
平日なのにそんなに混んでいたのですか。@@
だんだん気候がよくなってきたからでしょうかね。
確かに、休日は要予約ですね。
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